生地について
「巾」は「幅」という意味で使われています。
布の幅
生地により同じ種類の生地でも変わる可能性があります。
巻き数
通常巻き単位のことを「反(たん)」といいます。
巾の違い
製作する布製品によって変わることが一般的がアパレル向けは89cm巾・112cm巾が一般的です。
50m乱、100m、200mの巻き生地もあります。
120m巻きを3分割して40m巻きにするいわゆる「小反(こたん)」と呼ばれる規格にすることもあります。(小反にする前の原反は「大反(おおたん)」と呼びます)
生地は乱m(メーター)のため120m乱と表記してある生地でも116mや125m巻きの物もあり同じ3等分でも長さが変わったり、バラつきが出てしまいます。
生地の名称
同じ生地・同じ種類でもメーカー様が違うと名称も変わることがあります。
また同じメーカーでも販売国別に名称が変わる場合もあります。
メーカー様だけでなく商社・問屋・販売店様がそれぞれの在庫管理のためにメーカー様が付けている名称・品番とは別の名称・品番を付けている場合やメーカー様も卸し先によって変えている場合もあります。
「白布」という敬称の場合もまた話は変わりますが『白布(はくふ)』というような敬称の場合には、その会社によって「天竺」「キャラコ」「ブロード」「シーチング」「シーツ地」などと違う場合があります
織り方について
「平織り(ひらおり)」「綾織り(あやおり)」「朱子織り(しゅすおり)」という3つの織り方が基本的で三原組織と呼ばれています。
平織り
代表的な生地は帆布・ブロード・オックス、タイプライター、ボイル、ウェザー、ガーゼ、キャンブリック、シフォン、ちぢみ(楊柳/クレープ)などたくさんの種類があります。
各種類、全てが「経糸(たていと)」)と「緯糸(よこいと)」のシンプルな交差により構成されているものです。
- しわになりにくい
- ひっかかりにくく持ちがいい
- 摩擦にも強く丈夫
綾織(ツイル)もしくは斜文織(しゃもんおり)
代表的な生地はデニムなど。
- 平織りにくらべ通気性が高い
- 伸縮性がありシワがよりにくい
織目が傾斜になっている特徴があり、経糸が緯糸を2本~3本飛び越えて織り上げる組織で
- 2本飛び越えて織るものを「3つ綾」
- 3本飛び越えて織るものを「4つ綾」
と呼びます。
朱子織り(サテン)もしくは繻子織(しゅすおり)
代表的な生地はコットンサテンなど。
- 光沢や高級感がある
- 柔軟性がありなめらかですべりがよい
- 引っ張りや摩擦などに対する強度が弱く、キズがつきやすい
繻子織り(朱子織り)の生地は、糸を浮かせている本数(交差している点までの本数)によって、
- 「5枚朱子」…糸を4本浮かせ、5本目に交差する点を作る
- 「8枚朱子」…糸を7本浮かせ、8本目に交差する点を作る
- 「12枚朱子」…糸を11本浮かせ、12本目に交差する点を作る
と分類され、枚数が大きくなるほど、光沢が増します。
打ち込み数
○○本と記載されている場合は生地の打ち込みの本数を表しています。
打ち込みの本数を多くすれば糸の量が増えるだけでなく生地密度も高くなるので触り心地は滑らかになります。
ちなみに生地の厚みに打ち込み本数はほとんど関係なく生地の厚みは織る糸の太さと関係しています。
オンス(oz)
これは1㎡当たりの重さで表されています。
1オンスとは、28.3495gです。
Tシャツの場合「オンス」は、「1ヤード四方(約90cm四方)に対する生地の重さ」を表しています。
オンスの数字が増えるほど生地の厚さが増していきます。
デニール(D)
デニールは繊維や糸の太さの目安や、重さを表わす繊度の単位です。
9,000mで重量が1g のものを1デニールと表します。
デニールは数字が大きくなるほど厚く・張り感があります。
番手
重さが1ポンド(453.6g) で長さが840ヤード(768.1m)の時に、1番手とします。
重さが1ポンドで長さが1,680ヤードの場合は、2番手となります。
番手の数が大きくなるほど、糸が細くなります。
1番手:1ポンド(453.6g)=840ヤード